私たちが初めてデートしたのは、新江ノ島水族館。
乗り換えとかよくわからないのっとには、電車で出かけるのはとてつもない冒険の旅でした。
やる前から、面倒くさそうと諦めてしまうことが多かったのっとを、たくさんの冒険に連れ出してくれたのが、と君でした。
初めて、手を繋いで
初めて、キスをした日
水槽にオデコを思い切りぶつけてしまって(おっちょこちょいの私には日常茶飯事だったけれど)恥ずかしかった日。
ドキドキして、ワクワクして、まだツインソウルだなんて知らなくて、ただこの優しい男の子を好きになっても良いだろうか、いやもう好きなんだけど。
この時はまだ、彼への罪悪感はなく、自分の色々諦めていた人生を、大丈夫だよと、そう、自分で自分を閉じ込めたトリカゴのドアを開けて出ておいでって言ってくれるような、それがと君でした。
ああ、私はどれほど、彼に救われただろう。
寂しくて寂しくて
家族がいても、寂しくて、そんな自分を贅沢だと戒めて
苦しくて辛くて、幸せじゃないのに
幸せを感じるべきだと戒めて
と君は、一筋の光だったのに。
触れ合えれば幸せなはずだったのに。
いつしかツインソウルの統合が目的になって、早く目覚めなければ絶対に今世で終わりにしたい、もう離れたくないと、そんなふうに変わっていったのかもしれない。
と君の覚醒がまだまだと言われたことが、不安を生んで、彼の内観しない部分を教えなくては!と必死になって。彼を傷つけてしまったのだろう。
その結果、と君は他の人に救いを求めた。