えのすい

初めてのデートは、えのすいだった。

 

電車に乗るのがわからない私は乗り換えの場所もわからなくて、ホームもわからなくて

ガラケーで必死に調べて待ち合わせに向かった。

 

あの時の私の気持ちを、私は忘れない。

 

 

だけど、と君は

 

そうだ、その時どんな気持ちだったのか

私と過ごした日々に彼はどんな気持ちだったのか

 

何も言ってくれない。

 

どんな葛藤があり

どんな喜びがあり

 

私が彼にとってどんな存在だったのか

 

私が救われるような事を何も言ってはくれないのだ。

 

 

それが私を傷つける。

 

私の心を壊していく。